2013年8月26日月曜日

第27回中国地方脳神経外科手術研究会

8月24日グラントプリンスホテル広島で行われた「第27回中国地方脳神経外科手術研究会」に参加しました。
当院からは「A3-A3 bypassを併用した部分血栓化大型前大脳動脈瘤のⅠ手術例」を呈示しました。この研究会は脳外科手術を中心とした会で、毎年この時期に行われます。通常の学会よりフランクな雰囲気のもと自由な討論がなされ中国地方の主たる病院から演題がだされます。今回は20題の演題がありそれぞれ意義深い内容のものでした(いつもより討論が少ない印象でしたが・・・)。一般演題の後、特別講演があり、横浜市立大学 脳神経外科 川原信隆教授が「頭蓋底腫瘍の手術」について講演されました。卓越した知識と手技が集約された素晴らしい内容でした。川原教授の研究、診療、手術に対する妥協のない姿勢にも感銘を受けました。

県立広島病院 脳神経外科 溝上達也

2013年8月22日木曜日

藤井隆司先生が県立広島病院脳神経外科に研修に来られることになりました

8月から藤井隆司先生が県立広島病院脳神経外科に研修に来られることになりました.

平成23年防衛医大卒で,2年間初期研修後に防衛医大脳神経外科に入局しておられます.
ひとまず週2回こちらで研修となっています.

2013年8月5日月曜日


2013年8月号の脳神経外科ジャーナルについて(感想など)

下記より転載
http://trymagt.blogspot.jp/2013/08/8-wt1-subtype-csdh-csdh-csdh-simple.html

8月の『脳神経外科ジャーナル』の特集は“グリオーマ 新しい時代の到来”でした.
悪性グリオーマ治療ではつい先日ベバシズマブが保険適応となりましたがさらに先進的な治療についてレビューされています.

分子標的薬について田中先生の「アメリカにおけるグリオーマの最新治療―神経膠芽腫に対する分子標的薬を中心に―  ,粒子線治療について宮武伸一先生の「腫瘍細胞選択的粒子線治療「ホウ素中性子捕捉療法」抗血管新生薬による症候性脳放射線壊死の治療,免疫治療として橋本先生の「悪性グリオーマに対するWT1ペプチドワクチン療法の現状と展望が分かりやすくまとめてくださっています.
さらに,特に分子標的薬と関連しますがその基礎となるグリオーマの遺伝子異常について園田先生が「神経膠腫発生に関与する遺伝子異常 として講義してくださっています(難しい…).
もちろん悪性グリオーマの治療に未だ決定打はありませんが今後あるsubtypeの症例については予後が改善していけるのかと期待を感じました.

他に一般脳外科医の誰もが日頃から頭の片隅に引っかかっていると思われます慢性硬膜下血腫(CSDH)と抗血栓治療との関連について,對馬先生の「慢性硬膜下血腫再発における手術法と抗血栓療法に関する検討の原著がありました.失礼かもしれませんがざっくりいうとCSDHの再発は増える傾向となるが抗血栓治療の中断による血管イベントのリスクからは術後早期に抗血栓治療を再開すべき,抗血栓治療中(特に抗凝固療法)のCSDHでは穿頭洗浄よりもsimple drainageのほうが再発は少ない,といったところでしょうか.


特集
  グリオーマ 新しい時代の到来*
      [担当]廣瀬雄一,吉本幸司
    神経膠腫発生に関与する遺伝子異常 / 園田順彦, 他
    アメリカにおけるグリオーマの最新治療
      ―神経膠芽腫に対する分子標的薬を中心に― / 田中將太, 他
    覚醒下手術の現状と課題 / 丸山隆志, 他
    腫瘍細胞選択的粒子線治療「ホウ素中性子捕捉療法」と
      抗血管新生薬による症候性脳放射線壊死の治療 / 宮武伸一
    悪性グリオーマに対するウイルス療法 / 伊藤元一, 他
    悪性グリオーマに対するWT1ペプチドワクチン療法の現状と展望 / 橋本直哉, 他
   
原著
  慢性硬膜下血腫再発における手術法と抗血栓療法に関する検討 / 對馬州一, 他
   
症例報告
  先天性眼窩海綿静脈洞巨大血管腫の1例
    ―外科的治療方法と時期,待機中の内科的治療― / 藤森健司, 他
   
神経放射線診断
  体位,嚥下により繰り返す神経症状を呈した病変 / 森田健一, 他
http://jcns.umin.jp/meeting/jornal.html

https://www.miwapubl.com/products/detail/1476

籬 拓郎